マンション管理士/年収のお話し
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管理会社ともめ事になったマイナス事例

以下はあるマンションを取り巻く実話です。管理人が直接タッチしたわけではなく、同業者からの間接情報ですので、人と人の実際のやり取りまではお伝えできません。
しかし、日本では実際にこのようなことがたくさん起きているのだと想像できます。
このお話は、ずさんさ、に端を発する内容ですが、「やはりマンション管理士は仕事になる」と、管理人自身も確信を深めたエピソードです。よろしければお読みになってみてください。

そのマンションは全28戸、1LDKが中心でした。しかしそのマンションは23人いる区分所有者(複数戸のオーナーもいます)のうち、実際に住んでいるのは8人だけで、ほかの居住者は賃貸で間借りをしている人たちでした。

問題は、管理会社からの管理費の値上げの要求と、それに対する区分所有者の反発から始りました。管理会社は修繕の一時金として、一戸あたり150万円の修繕費を要求してきます。

「これまで法令点検は行っているし、修繕積立金もきちんと納めてきた。一体なぜ急にそんなお金が必要になるのか!?」と区分所有者側から猛反発が起こりました。蛇足ですが、マンション管理組合と管理会社の間に、顧問となるマンション管理士は立てていませんでした。
管理組合の役員層の方々が矢おもてには立ったそうですが、話はもめにもめたそうです。

上記のような賃貸型のマンションでは、区分所有者の方々が、
どうしてもマンションの運営に無関心になりやすい現実があります。
わるくいえば、何もかも管理会社に任せっきりなのです。なぜ建物がそれほどひどく傷む前に報告がなかったのか、管理会社も責められなくはありません。
管理会社がいい加減だった、という事実もあったみたいです。しかし自分たちの所有物なのだから、他人任せにせずに(少なくとも管理組合とマンション管理士で現実を見ながら)、常日頃から建物をケアする努力が足りなかったのだと、管理人には思えるのです。

きびしい言い方になりますが、マンションの管理組合は、管理組合を「監視」する姿勢がないと、管理会社のいいようにされてしまうこともある。
というのが、上の事例の現実のようです。

当然のことながら、特に大規模修繕等の手当は、長期的な計画のもとで行われねばなりません。またできることなら大規模修繕に至らないよう、当座の負担は掛るにしても、小まめな定期修繕が必要なのです。
上記の例のような賃貸型マンションではなく、仮に居住者の9割以上が区分所有者で占められている集合住宅であっても、適切なマンション管理と、管理組合と管理会社の適切な力関係というのは変わらないと思います。

そしてその間に入る調整役、マンション管理士の責務は重大です。そのよう労苦ある仕事を、いくら人が良いからといって、区分所有者の代表の方が無償で行うのは、やはり無理があるように思うのです。それでも物事が穏便なうちはよいですが、上の例のようなもめ事になった時には(あるいはもめ事を起こさない事前の対処に)、その問題と真っ向から向き合うプロが欠かせないでしょう。われわれマンション管理士のことです。

いまの日本のマンション事情のことを考えると、このような問題は、ますます顕在化していくように思います。
引き続き次のページでお話ししますが、マンションを取り巻く潜在的な問題は多々あるので、マンション管理士には未来がある。というのが管理人の結論です。